白山吹の花風の中で、上野山さん(一級建築士・CAOS設計事務所主宰)の『すまいの灯かり』についてのお話を伺いました。
「日本の美は暗さの中で育まれた」とのお話では、谷崎潤一郎の『陰翳礼讚』をテキストに。
『陰翳礼讚』は建築家の方々の手引き書だとのお話でしたが、最近のメディアでは、電気の消費量を抑えた東京の様子に、その中の一節を引用しています。
写真は上野山さんが設計された家の照明です。この部屋には全般照明はなく、ポイント照明が生かされたやさしい灯かりの部屋になっています。
住む人の目線に立ち、ひたすら心地よい住空間にこだわり抜く設計士から、「忙しすぎて困ってるんです。」との言葉が聞けないのは納得のいかない話です。
生涯の最も高価な買い物は、私たちの心と身体の健康を築く根源でもあるでしょう。
願わくは、上野山さんのこだわり抜いた理想の家を、見てみたいものです。
紀州材を使った世界に誇る家を!