蒲公英工房


カテゴリ:わさびの里さらさら( 1 )



わさびの里さらさら 24

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 夕刻の涼風に、山百合のよいかほりが聴こえています。
毎年酷暑の季に、先住者が植えて下さった百合や桔梗の花々の風を頂ける倖せに、感謝の気持ちでいっぱいになります。
工房では、この10月に「パッチワークキルト展」を開きます。現在、日々の
暑さの中で、生徒たちは綿をはさんだ2メーター四方の布に向かい、針を進めていますが、それは正に“行”そのものと言っても過言ではありません。一年余の月日をかけて、それぞれの想いを綴る作業は、一人ひとりの布物語です。
 手がける前に、生徒のSさんより「ある男子高校生に贈るキルトを創りたいのです。」との相談を受けました。即座に、「ベツレヘムの星のパターンを使ったキルトにしましょう!」と答えました。
 パッチワークのパターンの中でも、星のパターンは数多くあります。旅する人々にとっては道しるべとなり、希い事をお星さまに託すという事においても、古より星々は神様に近い存在だった事でしょう。
 “ベツレヘムの星”は、不思議な光が輝いてイエス・キリストが
降臨した際に現れた星だといわれています。
 生徒たちが一針一針希いをこめて創るキルトは、殆どが家族への贈り物です。
その中にあって『一人の高校生の為に』という申し出は、講師として長年全国各地でも指導させていただいている中、初めての経験で深い感動がありました。
 製作者のSさんは、「差し上げるものだから、丁寧に心をこめて創りたいのです。」と、キルティングをほどいてやり直す程の熱心さです。このキルトを贈られた高校生は、それを一生の宝物とされるに違いありません。どんなに困難な事にぶつかっても、そのキルトの一針一針に励ましの力をいただく事でしょう。
 キルト展の会期は、10月末から11月初めにかけての10日間です。今は青い小さな柿の実が、その頃には大きく育って赤くなり、茅ぶきの家「楽柿舎」を彩っている事でしょう。
 古民家と里山の風景の中に煌めくキルトたちに、お逢いいただけましたら倖いです。
          
            蒲公英工房主宰・キルト作家  黒田街子
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by tanpopokobo | 2008-07-30 12:46 | わさびの里さらさら

    

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